Theater Zoo

2015.03

千葉市が主催するChiba city media Art projectの第二弾として千葉市動物公園内で行われたTheater Zoo-ぼくらのマジカルどうぶつランド―の空間設計および施工。

これは映像と音の体験型イベントで、来場した参加者に好きなどうぶつの塗り絵をしてもらい、そのどうぶつにあわせて鳴き声を吹き込むと、どうぶつはスクリーンの中で動きはじめるというもの。スクリーンに向かって手をたたいたり声をかけたりして呼ぶと、どうぶつたちは寄ってきたり鳴き声を聞かせてくれたりする。

空間として、アール状のスクリーンを設置することは決まっていたが、会場を見に行くと天井の汚れや模様がノイズとなってしまうと感じたため、天井をどのように隠しながら楽し気な雰囲気を創出するかをデザインの核とした。同時に、現場での施工がイベント前日の1日のみという制限のなか、施工及び撤去が容易にできる工法を考えた。

会場の3面を囲うアール状のスクリーンと対面に位置されたコックピット(スキャンと鳴き声の吹込みを行う)をつなぐように、放射状にプリーツのついた寒冷紗を勾配をつけて設置することで、浮遊感と空間の広がりを演出した。

また、デザイン及びテクノロジーチームの作業をみていて、高い技術と大変な労力をかけながらも来場したお客様には上澄みとして現れる楽しさと驚きだけを純粋に届けるさまはサーカスのようだと感じたため、サーカス小屋もメタファーとした。

子どもたちが塗り絵をするテーブルは千葉大学工学部デザイン工学科意匠系の学生と協働してデザインを考えた。彼らのアイデアによる、4台すべてかたちが違っていて、ひとつとして同じ長さの辺がないテーブルも、人数に合わせてとても自由な使われ方がなされた。

当日うまれた動物たちの図鑑(イベントWeb)
マジカルどうぶつ図鑑

用途:イベント会場空間
工事種別:空間デザイン、施工
計画期間:2015年1月~3月
施工期間:2015年 3月
主体構造:
階数:
延床面積:
所在地:千葉市動物公園内